労災保険を使おうとすると「会社に居づらくなるよ?」と脅す日本社会

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日本の社会は、糞対応が多い。 

 

会社に勤めている方々であれば、年に数回は勤務をしなくても給料が発生する「有給」という権利を行使しようとすれば上司に止められて、利用出来ずに消滅していくという経験をされている方は多いかと思います。

 

当然の権利を当然のように使おうとすれば、あたかもそれが「いけない事」のように扱われてしまう。どう足掻いても、それが日本社会の現状。

 

長崎ストーカー事件があったように、「女性がストーカー被害を警察に心から訴えかけても、被害が深刻化するまで警察はその重い腰を上げようとせず、殺害された」。そんなニュースも過去幾度となく目にしてきました。

 

警察すらも、未然に防ぐ為に動くことはしてくれない。

 

 

行政とて同じことです。

 

 

 

 

 

日本には、労災保険という「業務中に発生した事故や怪我は、労働者が費用を負担する事なく治療できる保険」があります。

 

先日、彼女が業務中に腰を痛めた事で今後の仕事にも関わると判断したため、タイトルの通り労災保険を利用しようと医師に相談しに行った所、「労災はどうかなぁ~、会社に居づらくなるよ?」と言われました。「腰痛なんて事故じゃないんだから、労災なんてならないしね~」とも。

 

 

労災保険はそもそも、労働者が業務上の事由又は通勤によって負傷したり、病気に見舞われたり、あるいは不幸にも死亡された場合に被災労働者や遺族を保護するため必要な保険給付を行うもの。

労災保険・雇用保険の特徴|厚生労働省より引用。)

 

 

しかしながら業務上に発生した腰の痛みは、実際に労災適用を申請しても棄却されるケースが殆どのようです。私にはこれが疑問で仕方が無い。

 

「腰痛」に関しての労災適用可能かの審査には何故か特別にガイドラインが存在しており、それに沿って労災が適用されるかの審査が労働監査局によって行われます。

 

「腰痛」の労災認定ガイドライン

【災害性の原因による腰痛】

①腰の負傷またはその負傷の原因となった急激な力の作用が、仕事中の突発的な出来事によって生じたと明らかに認められること。

 

②腰に作用した力が腰痛を発症させ、または腰痛の既住症・基礎疾患を著しく悪化させたと医学的に認められること

 

【災害性の原因によらない腰痛】

突発的な出来事が原因ではなく、重量物を取り扱う仕事など腰に過度の負担がかかる仕事に従事する労働者に発症した腰痛で、作業の状態や作業期間などからみて、仕事が原因で発症したと認められるもの。

 

(厚生労働省のガイドラインより引用)

 

 

仕事中に重いものを持って重度に腰を痛めたケースはどうなのか?

今回の場合、何か重量物をもって転倒した訳ではないので災害性の要因には寄らない訳ですが、本人は業務の中で重い廃棄物の袋を持ち上げた時にグキッと腰を痛め、歩くのも痛みが伴うようになってしまいました。

 

一見するとこれはガイドライン中にある「突発的な出来事が原因ではなく、重量物を取り扱う仕事など腰に過度の負担がかかる仕事に従事する労働者に発症した腰痛で、作業の状態や作業期間などからみて、仕事が原因で発症したと認められるもの。」という文言に適用されそうな気がしますが、多くの体験談を見ている限りでは、急性腰痛症(ぎっくり腰)の労災適用は現実的に「ほぼ不可能」なようです。

 

【参考サイト】

d.hatena.ne.jp

棄却例.重いものを持ち上げて起きた「腰痛」は労災適用。物を拾い上げようとして起きた「腰痛」は労災適用外。

(文章と画像の引用先)

www.gourmetcaree-tokyo.com

 

お店で仕事中、床に落ちた伝票を拾おうとかがんだとき、ぎっくり腰になりました。労災保険の申請をしたのですが、労働基準監督署からは業務上の災害として認められませんでした。以前、同じお店で働く者が、生ビールサーバーの樽を持ち上げようとして腰を痛めたときには労災と認定された。

 

このような労災の判断が実際に過去にありました。

専門家による見解は以下の通りです。

 

腰痛は、仕事とは関係のない日常生活上でも起こるものであり、 業務と腰痛の因果関係の有無を判断するのは困難なものです。

 

ご質問のケースのように、伝票を拾うためにかがんだ動作は、「通常の動作と異なる動作」ではなく、「日常生活上の動作」であると判断されたため、労災として認定されなかったと考えられます。一方、生ビールの樽を持ち上げた同僚の方の場合は、腰部への急激な力の作用が業務遂行上の突発的なできごととして客観的に認められるものと判断されたのでしょう。

 

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こんな判断が妥当なものと言えるのだろうか。

 

 

業務の中で腰にどれだけ負担がかかっていたかの事情背景は考えもせず、「腰を痛めた時のきっかけ」が日常的な非日常的かだけで判断されてしまう訳です。馬鹿なの?

 

 

業務中の無理が積み重なって腰に負担があったとしても、それが限界に達するまで労働者は労災保険を利用出来ない。それでいて限界に達して急性な腰痛を発症したとしても、発症原因が非日常的な動作でなければ認められない。

 

 

手遅れになってからも、なお難癖を付けて保険を利用させようとしない国の対応には辟易してしまう。その業務に就く中で起きた事故や怪我であることに変わりはないのに、「腰の痛み」に例外措置を設けて保険の利用を阻害する。

 

 

そこまでして税金を使いたくないのか、日本。

 

 

労働基準監査局の労災適用の判断に不満があれば、国を相手取って裁判に持ち込むことは出来ます。勝率は20%程のようで、8割の人間は結局負けてしまうので勝算も限りなく低いでしょう。

 

ダメもとで労災適用を申請し、承認されなければ泣き寝入りするしか無いのが現状ですね。こんなんだから諸外国に遅れて沈んでいく。

 

労災保険の利用を難しくする様々な障害

労災保険を利用するのは簡単かと思いきや、様々なプロセスを経てようやく申請をしてからも承認されるかもわからずに消耗していきます。

 

監査署の労災担当者に電話をして手順を聞いてみましたが、「腰痛だと労災の利用は厳しいです、やってみないと分かりません」しか言わない。つまりは、「なんとか労災保険を利用出来るように努力する」つもりなどさらさら無い。

 

労災保険の適用には「会社の承認」と「医師の承認」が必要で、それ次第という性質からも、労災保険を実際に利用出来ている人が多くない現状を後押ししているだろう。面倒ごとなんて避けたいから会社側は承認しませんよ。

 

※会社が承認しなくても、監査局に「調査してね」って書類出せば調査はしてくれるみたいですが、電話で聞いても監査署が「会社に承認貰ってね」とか言う時点でお察し。

 

「労災保険なんて会社に頼んだら、目の敵にされて居づらくなる」と心配する方も居るでしょうし、医者がそうやって脅してくるくらいです。みんな面倒なんでしょうね。

 

 

会社が承認しても、監査署がダメって言ったら覆るケースもあるみたいなので何が本当で何が本当なのか、実際に労災の利用申請をしてみないと分かりません。

 

実際に労災を申請し、どういう対応を行政が行うのかについて体験したら、また詳しい部分を追記していきます。

 

さいごに

こういう行政の現状に直面すると、この国が少しずつ嫌いになってしまう。

 

こんな現状は、やっぱりおかしいよ。 

労災保険は、全ての労働者の為にはまったく機能していない。

 

とは言え、誠実さのないお役所仕事がまかり通るような今の政治を作り出した(現状を変えられていない)私たちが、文句だけを言って終わるのもまた違うかなと。

 

自分の身は自分で守っていかなければいけないし、不当で間違っていると思う事はやっぱり変えていかなければいけない。

 

だから僕は、選挙に行きます。